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執筆者の写真イタガキ

『小さな家』特集

いつも読んでいる、建築知識ビルダースで

『小さな家』特集というのをやるらしく、

32坪以下の家の写真をInstagramで募集しているらしい。




え、まてよ。

32坪って小さな家なの!?


って言うのが正直な感想。


いや、これは私の感覚がおかしいのか?。


いつもお客様と話している時、

30坪超えると豪邸じゃないかと思いながら書いてます、、、

なんて言っている私。。


ガレージ等を計算に入れなければ、

ここ数年の大きさの

アベレージ25坪くらいじゃないでしょうか。


それでも狭いなんて言われたことないし、

思ったこともありません。


これにはいくつかの私の考えによって、必然的に坪数が小さく抑えられているのかなと思うのですが、


坪数が大きくて狭く感じる家より、

坪数が小さくて広く見える家がいい。


①当たり前ですが、大きいと初期コストも、維持管理も大変。将来の外壁の塗り替えなど、修繕にかかる費用も継続的に高くなります。

日常のことで言うと、

なにより私が嫌いなのは、余計な廊下の掃除。

寒い暗い廊下を掃除するイメージをするだけでテンション下がります。。


へたっぴなプランを見ると、30坪の家でも4坪、5坪廊下だったりするんですよね。


その無駄がなくなるだけで5坪変わります。


なので、無理して小さくしてるイメージは無いのです。


5坪変わったら、初期コスト500万以上変わりますからね‥‥。


②お金の使い方

基本的に単価×数量が金額ですから、

安い材料の家でも大きければ高い。

高い材料の家でも小さければ安い。

ということがあり得ます。


安い材料ということは何が起きるかと言うと、

多くの場合


・質感が良くない(少なくとも私の好みではない笑)

・長持ちしない、メンテナンスにお金がかかる

・体に良くない

・心地良くない

・光熱費などライフサイクルコストが良くない


高い材料なら良いとは思いませんが、

良いものは総じて高いということもあり、

そういう材料は使い方により、


・良い質感

・長持ち、メンテナンスにお金がかかりにくい

・体に良い

・心地よい

・光熱費などライフサイクルコストがよい


ということがあります。


どちらか選ぶなら、私は後者がいいです。

でも、出せるコストは決まっていることが多いので、

それなら、同じ総費用の中でも、

坪数を抑えて、本質的に良い材料で家を作ったほうがいいなと思っています。



そんなに簡単に坪数を抑えてという選択ができるのは、多分、私は小さくても豊かな暮らしを知っているし、

20坪台の家づくりでも、上手にやれば広々暮らせることを知っているからです。


一般の方は、そういう暮らしや、

そういうお家に触れたことがないことが多いので、イメージがしにくいと思います。


なので、

今までの事例を見てもらったり、見学会に来てもらったり、そこのイメージのギャップを埋める必要があるのかなと思います。



私がデザインしたお家を見てくれた方は、おおよそ「これで25坪?十分じゃん!」って感じです。


こればかりは、騙されたと思って来てみてもらうしかないのですが。笑


『広さ』というものは、実に感覚的なもので、

場合によっては、天井の高い部屋より、

天井の低い部屋の方が広く見えたりするような、

トリックアート的なもの。


床面積が同じ面積の部屋なら、窓から素敵な景色が見えるだけで、

カーテンが閉まりっぱなしの部屋より広く見えるもの。


敷地状況のなかで、景色を取り入れ、

空間のバランスを整え、

広く豊かな空間を作るということは、

非常に感覚的で繊細な作業です。



概念的な話し、


30坪の狭い家を描く設計者

25坪の広い家を描く設計者

がいたとしたら、

後者にどれくらいの価値があるでしょうか?


建物の大きさということに注目してお話しするなら、後者に価値を感じるのは私だけでしょうか?



今日は、建物の大きさということに注目したお話しとなりました。

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