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執筆者の写真イタガキ

コンセプトと形態と‥‥

『壁で繋がる家』2020年竣工

西面ファサードが県道から見られる敷地なので、

その面には窓を設けず、後退した壁面との隙間から光と風を取り入れます。

南北に長い敷地なので、南北の視線のつながりを大切にデザインしています。


自分的に、敷地環境を読み解いて、シンプルなコンセプトをシンプルな解決方法で形態に表して

空間的に解決できたという意味で上手くいった計画だと思っています。



家づくりで一番大切なことは、人が身を置くそれぞれの空間性の良さですが、


『建物の全体像を表すコンセプト』が伝わりやすい&空間に形態としてわかりやすく現れているということは、

建築のある一部に身を置いている時にも、

人間の脳の補完力によって、

建物全体を感じるような感覚があります。



今、目の前に見えている空間よりも、

さらに、より大きなものを『感じさせる』

空間の構成のやりかたがあり、

実際、そうなっている建物をいくつも知っているので、そんな構成の仕方にロマンを感じたりします。


時にコンセプト先行で、空間的な豊かさの薄い建物を見ると、『建築家のエゴ』じゃないかと感じたりもして、

過度にコンセピチュアルなものにアレルギー反応のような、

むず痒さを感じる時もありますが、

そうならない、

実質的な豊かさのある空間を、

いかにシンプルなコンセプトで

いかにシンプルに解決するか。


そのバランス感覚が大切な気がしたりします。



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